2020/11/02

リタールのデジタルを WindEnergy Hamburg (ハンブルク風力エネルギー国際総合展) にて

速度を上げ、コストを下げる

風力エネルギー産業にかかるコスト削減の圧力は高い。風力タービンメーカーは非常に大きな課題に直面しており、設備の建設と運用に効率的なソリューションを必要としています。デジタル見本市イベント「WindEnergy Hamburg (ハンブルク風力エネルギー国際総合展)」 (12月 1日 ~ 4日まで) で、リタールは、制御装置や開閉装置のメーカーがプラニングプロセスや製造プロセスを大幅に加速し、インダストリー 4.0 の方向にさらに発展させ、コストを最大 20% 削減する方法を紹介します。製品のハイライトには、新しい小型キャビネットとコンパクトエンクロージャー AX と KX、VX25 エンクロージャー、エネルギー貯蔵のためのインフラストラクチャーソリューションなどのシステムソリューションが含まれます。

リタールは、デジタルイベント、「WindEnergy Hamburg (ハンブルク風力エネルギー国際総合展)」で、制御装置や開閉装置のメーカーが、インテリジェントで一貫性のあるデジタルバリューチェーンの構築を可能にする、新しいソリューションと製品を紹介します。「私たちは、直接、または、制御装置や開閉装置のメーカーを通じて、世界中のすべての風力タービンメーカーに製品を供給し、バリューチェーン全体にわたるプロセスの自動化ソリューションとデジタル統合を通じて、大幅なコスト削減へのポテンシャルを高めています」と、リタールのセールス マネージングディレクター、Dr. René Umlauft (Dr. ルネ・ウムラウフト) は述べています。

一貫性のあるデータは成功への鍵であり、ミスを回避し、生産性を大幅に向上させます。その場合中心になるのは、エンジニアリングから機械的なエンクロージャー加工、配線、テスト、サービスまでのすべてのプロセスステップを組み合わせたデジタルツインです。そこに、構成ツール、エンクロージャーに関するシステム技術、さらに、ワイヤ加工、フラットパーツと完全なハウジングなどの自動加工ソリューションを加えると、効率はさらに向上します。ドイツでは、24時間のデリバリーサービスが加わります。

インダストリー 4.0 のための新しいエンクロージャー技術

インダストリー 4.0 の課題に対するもう1つの答えは、新しい AX コンパクトエンクロージャーシリーズおよび KX 小型キャビネットシリーズの発表です。設備メーカーがデジタル化の準備をさらに整えるために、エンクロージャーにはデジタルエクイップメントが付属しており、これらは制御装置製作や開閉装置製作のデジタルバリューチェーンに完全に適合します。高品質の 3D データと構成ツールに加えて、加工されるすべてのフラットパーツの QR コードは、生産ワークフローへの統合を簡素化します。これにより、入荷から完成までの最新のデジタル監視が可能になります。

メーカーは、例えば次のように、風力タービンの電気設備を製作する際のペースメーカーとして、新しい AX と KX を紹介しています。小型キャビネットおよびコンパクトエンクロージャーは、より簡単で迅速な組み立て作業を可能にし、より優れた柔軟性と信頼性を提供します。例えば、通常は工具なしで可能な、ドアおよびロックシステムの組み立てが容易になります。また、他のメリットは、AX と KX で利用可能なスペースが、前シリーズより広くなったということです。最適化されたカットアウトとより大きなグランドプレートにより、ケーブルを挿入するためのスペースが平均で最大 1/3 増えました。

オンショアおよびオフショア向けの頑丈なソリューション

さらに、リタールは風力タービンのすべての機能に適したエンクロージャー技術を提供します。ハブの敏感な制御技術を保護するために、メーカーは、ピッチ制御アプリケーション用の標準化された非常に頑丈なコンパクトエンクロージャーを提供しています。エンクロージャーには、通常よりも厚い鉄板が使用されており、特殊な補強が施され、特別なロックシステムと強化型マウンティングプレートが取り付けられており、その上を安全に歩くことのできる滑り止め塗料が塗装されています。

ナセルまたはタワーに設置される周波数変換装置や制御技術と安全技術を保護するための外殻用ハウジングについて、メーカーは、VX25 大型エンクロージャーシステムに基づくモジュラーソリューションを紹介しています。これらは、堅牢性、耐振動性や防食に関する高い要件を満たしています。IP 55、IK10、NEMA 12 の保護および UL 認可が標準である VX25 エンクロージャー技術は、パワーエレクトロニクスを保護します。リタールはまた、規格に準じ、かつ安全確実な低圧スイッチギアの製作に利用できるモジュラーシステム Ri4Power を販売しています。

エネルギー貯蔵のためのインフラストラクチャースタンダード

エネルギー貯蔵システムのためのインフラストラクチャーソリューションも、リタールのコンポーネントで構築できます。標準化され、互いに調和されている、世界中で入手可能な認証取得済みのコンポーネントの範囲は、単独のエンクロージャーシステムから完全なコンテナソリューションにまで及びます。したがって、システムインテグレーターや設備メーカーは、メカニクス、分電・配電および温度管理に関するソリューションをすべてワンストップで受け取ることができ、後は、バッテリーモジュールを設置するだけです。

頑丈な棚を備えたバッテリーラックの、棚ごとの耐荷重は 100 kg であり、総耐荷重は最大 1,500 kg です。設計上、様々な形状のバッテリーをラックに柔軟に設置できます。接続は、リタール バスバーシステムを介して直接行われます。ルーフエリアにはバッテリーマネジメントのためのスペースが十分にあります。エネルギー貯蔵エンクロージャーの連結、つまり貯蔵量を増やすことは、いつでも簡単にできます。

最終的に、リタールは、インテリジェントな冷却ソリューションや予測メンテナンスなどのスマートサービスコンセプトから、エッジデータセンターなどの IT インフラストラクチャーソリューションまで、独自のソリューションとスマートサービスを通じて IIoT (産業用モノのインターネット) の開発をどのように推進しているかを示しました。企業はこれを利用することで、設備の信頼性を高め、エネルギー消費を最適化し、デジタル化を推進できます。